tkdです。
各バイクショウも終わり2016年モデルもほぼ出揃いました。
さて、各バイクショウで出展されたBIKEPACKING関連の動向を見ているとMIDFATBIKEが注目されています。
SALSAのDEADWOOD(日本での販売は無いんですが・・・)やROCKEY MOUNTAINのSHERPAなどMIDFATBIKEがBIKEPACKING BIKEとして登場。
SURLYはECRをすでにツーリングバイクのカテゴリーとして販売していますね(流石や)。
SALSA DEADWOOD 2017年は国内販売されますよーに。
BIKEPACKINGの情報をまとめたHPが増えたり、バッグ類を製造販売するガレージブランドやメーカーも増えてきて欧米では凄く盛り上がっています。
http://bikepackersmagazine.com
で、日本では・・・。
一部の野人や変態マニア向けな感じで、日本でのスタイルも模索中すね(たぶん)
一方、アウトドア業界では注目されているようです。
登山やハイキングをやっている方から見ると「BIKEPACKINGは自転車とバッグ類を用意したらできちゃう」という考えの方が多いようです。
当店のお客様でも登山をやってて「通勤やたまの週末に自転車で」って方がSALSA FARGOを選んでくださったりしています。
自転車業界ではあまり盛り上がらずアウトドア業界では盛り上がりつつあるなんて問題が・・・。
自転車業界の端くれとしては、どげんかせんといかん!(古)と思うわけです。
装備の価格が高かったりといろいろ問題がありますし、激しい旅にしなきゃならないんじゃないかと思われがちです。
近場のキャンプ場へ、いつもとはちょっと違う道を走っていくだけでも楽しいものです。
DIYやアイディア次第では、装備を安く済ませることもできます。
そこに醍醐味を感じている人もいます。
べつに、キャンプじゃなくて宿から宿へのツーリングでも良いのです。
野営道具はさておき、なぜBIKEPACKING用のサドルバッグやフレームバッグ等のバッグが高価なのか。
そこらへんについて少々うんちくを。
まず、アメリカの大地を数千キロを歩くU.L.ハイカー達の考え方でBASE WEIGHT(ベースウエイト)という考え方があります。
「水や食料、燃料等の消費物を除いたバックパックの総重量」
あくまでも、背負う装備が入ったバックパックの重量です。
だいたい何kgから明確に何kgとしたほうが、軽量化を進めやすいという考え方。
グラム換算するとさらに軽量化意識が高まるのでオススメ金銭的にヤバいです。
これによって、比較、検討、改良をハイカー同士で共有できるようになりました。
そうすることにより、軽量化がどんどん進んだのです。
U.L.ハイカー達はベースウエイト5kg以下になると「翼が生えたかのように自由に歩ける」と言います。
BIKEPACKINGの場合、サドルバッグやフレームバッグ、ハンドルバーバッグ、トップチューブバッグ、バックパック等に入れた装備が対象です。
BIKEPACKINGの世界ではベースウエイト6kg以下が理想とされているようです。
ハイカーと違いバッグ類が多いBIKEPACKING。
これらバッグをいかに軽く丈夫な物を使用しU.L.ギアを詰め込むか。
そこが勝負になります(勝負しなくてもよい)。
今まで中途半端にしか説明してきませんでしたが、「とにかく軽い物を選びましょう」てきな発言はこの考えがあったためです。
このベースウエイトという考え方にどっぷり縛られると、「BIKEPACKINGより道具」とう言う元も子も無い世界に逝けます。
重い自転車の機動性は高いですか?
重い自転車と軽い自転車、上り坂はどちらが楽ですか?
重い自転車と軽い自転車、シングルトラック等の悪路を走るのはどちらが楽ですか?
サムズバイク的にも個人的にもBIKEPACKINGは「オフロード」です。
シングルトラックから砂利道、アスファルト以外のオフロードを駆使して旅をする。
車の交通量が多い道で車に怯えながら走らなくても良いですしね。
装備を軽くする為にも、バッグ類は軽いにこしたことはないのです。
サムズバイクでは、ガレージブランドのPORCELAIN ROCKETとWANDEALUSTを主に取り扱っています。
このふたつのガレージブランドですが、1つ1つを手作りしています。
素材は「これ以上の素材があるのだろうか?」そう思わせる超軽量で強い素材をふんだんに使っています。
作り手が実際に使用して製品のクオリティを上げていきます。
さらには、過酷なADVENTUREレースに参加するサポートライダーからのフィードバックもあります。
実際に使用して使いやすさと耐久性を追求しています。
実際に旅に出ているので納期が・・・なんてことがありますが、そこは良い物をつくるために仕方ない部分です。
入荷するたびに良くなっているバッグをみると、機能美やオーラが増していてわくわくしてきます。
ガレージブランドのバッグには機能、軽量、耐久性、デザイン、ステータスこれら全てが盛り込まれています。
最先端で使われ指示されている理由があります。
性能、機能優先でハンドメイド。
コスト度返しのものつくり。
高価なのは、手に取ってみるとわかってもらえると思います。
少しではありますが、両ブランドのバッグは展示販売しています。
BIKEPACKINGに出会う前は4サイドバッグ+フロントバッグが自転車旅行の全てだと思っていました。
冬は沖縄県ですごし春に北上して夏は北海道ですごし秋に南下という旅人がたくさんいた凄い時代です。
そういうのに憧れていました。
BIKEPACKINGを知りその魅力に取り憑かれてから、今までの装備のままであまり出番の無い物を持って行くのをやめた途端、フロントサイドバッグ(2x7L)1個と半分の装備で充分だとわかりました。
実戦で旅に出ても何の不満も無かったです。
むしろ、速く楽に遠くへ行けるようになりました。
「脇道のこの砂利道を走っていけば絶対に良い景色を観ることができる!」そう思った道は難なく走ることができ絶景に出会えました。
とにかく、機動性が良いのです。
お盆休みのBIKEPACKINGでのベースウエイトですが6.63kgでした。
まだまだ重たい部類ですが、自転車7.78kgにベースウエイト6.63kg、食料は行動食のみでボトルの水とアルコール燃料は合わせても1kg。
走行時間約13時間で200kmオーバーの走行距離。
長距離を走れたのは自転車の性能だけではなく”軽さ”が一番の要因と思います。
軽いは正義です。
U.L.ギアはコンパクトに収納でき軽くて機能的なものが多いので、何かとこだわりがある方は要注意です。
装備が軽くなるのと同時にサイフも軽くなります!
U.L.ギアにはデメリットもありますが、面白さもあります。
「U.L.ギアでも大丈夫」ではなく「U.L.ギアでも大丈夫な旅をする」。
環境の違いでアメリカのBIKEPACKINGスタイルを真似ても同じことはできない日本。
日本のBIKEPACKINGスタイルはこれから創られていきます。
BIKEPACKINGより道具
軽量化は自転車もアウトドア等どの世界も共通でお金がかかります。
さぁ、マニアックなBIKEPACKINGの世界へ逝きましょう(笑)