最高に気持ちよく走ったあの雄大で美しい景色を見せてくれる道が無くなり複雑な気持ちでいっぱいです。
一連の台風被害によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々が一刻も早く元に戻れることを願っています。
日勝峠を破棄しなきゃならないくらいの被災箇所。
「行っといて良かったね」と言われるけど、チャンスがあればまた越えたい。
また日勝峠を越えてカレー食べに行きたい。
何気にインデアンのカレーが食べたくなった。
今の身体で、一昔前のチャリダー達の無謀な挑戦の場所でもある日勝峠を越えられるのか?
ただ、それだけで日勝峠を越えて帯広へ。
お盆休みに2013 SALSA WARBIRDで日勝峠越えて帯広へ行ってきました。
この為に用意した2013 SALSA WARBIRD。
峠の下りはディスクブレーキが必要だし、長距離を少しでも速く楽に走りたいし、EV6って素材のアルミフレームもENVEのカーボンフォークも気になるし、超カッコいいし、何よりも長距離が楽そうなグラベルロードが欲しかった。
砂利道を300kmとか走る為の自転車。
砂利道を快適に速く遠くへ走る為の自転車。
それだけで、なんだか楽に遠くまで行けそうな気がします。
帯広へ行く前に足慣らしで、札幌から積丹町の往復200kmを走りましたが、思っているほど疲れずに走れました。
何かしらの理由をこじつけましたが、ただ単に欲しかったので買いました(笑)
なぜ、現行品じゃないのかは、メーカー在庫に欲しいサイズが無かったんですよ。
必要最低限の装備と挑戦と無謀を取り付けたバッグしまい、2016年8月15日15:00にお店をスタート。
天候は曇り時々雨。
なまぬるい空気のなか、ゆっくりとスタートし途中で電池とかクエン酸タブレットなどを補給し札幌市内を脱出。
白石CRを走り北広島市へ向かい、そこから国道274号線へ合流。
16:30長沼町のローソンで補給しているとお客様家族二組に会い応援してもらう。
向い風のなか国道274号線の直線でDHバーを握る。
速度は38km/h。
これがのちにバテる原因。
マオイの丘を越え由二町へ。
見通しの良い道を麦刈りが終わり麦わらロールが転がる畑を横目に見ながらDHバーを握る。
十三里駅付近からすっかり暗くなり本格的なナイトラン。
19:00頃夕張市紅葉山のセイコーマートに到着。
ここまで約50kmの走行。
もう、後戻りできないところまできた。
夕食と補給食を確保して出発。
ラジオのスイッチを入れ、街灯の無い暗い夜道を走る。
ラジオは東海ラジオの電波を受信している。
空は雲が速いスピードで流れているものの星でいっぱい。
道路脇のガードーロープの外には鹿の気配。
近づくとガサガサと薮をかき分ける音がする。
タクティカルエマージェンシーホイッスルを吹くと、「ピーーっ」と鹿の鳴き声。
だいぶ前にとあるチャリダーから聞いた「鹿がいるってことはアイツは居ない」根拠の無いことを思い出し安心する。
穂別キャンプ場を横目に通りすぎる。
焼肉の良いにおいがする。
思わず西帯広駅そばの有楽町で味噌ホルモンとジンギスカンも食べたいなぁ・・・と思ってしまう(笑)
相変わらず、道路脇ではガサガサ。
ホイッスルを吹くと「ピーーっ」
そんなやり取りをしながら穂別ダムのダム湖を渡る。
坂を上ったところで、1つ目の長いトンネルである稲里トンネル(1440m)をくぐる。
中は湿気がひどく生温い。
トラックの走行音が反響して前後どちらから来ているのかわからない。
トンネル内で数台のトラックに追い越されながらなんとかトンネルを抜ける。
何もない暗い道を進む。
いくつかのアップダウンを越え穂別福山に着く。
ここまでずっと向い風。
札幌から97.5kmのキロポストがあるパーキングで休憩し、ここからが登坂斜線のあるキツい上り坂に入る。
スマホで雨雲レーダーを見ると赤いのが近づいている。
台風の影響だ。
30分もしないうちにコイツが来てしまう・・・。
焦りながらシューズカバーを履いて先を急ぐも、前半に無駄に飛ばしたせいか脚が回らない。
つづら折れの上り坂の中盤で土砂降りの雨が・・・。
急いでレインウエアを着るもののべちゃべちゃ。
なんとか登りきったころには、汗と雨でベトベト。
オコタン橋を渡り2連続の長いトンネルの1番目、モトツトンネル(924m)の転回場で小休止。
気を取り直し進みトンネルを出るも、土砂降り・・・。
白いアーチ橋の福穂橋を渡り2番目のトンネル、穂高トンネルに突入。
トンネルを出ると雨は小降りになっていた。
しかし、よくこんなところに道を造ったなと思いながら長い下り坂を下る。
雨で路面が見えにくい中快調に進み日高町市街地へ。
なんとか23:15頃日高町のセイコーマートに到着。
買い物を済ませて店を出ると雨は土砂降り。
とん汁で冷えた体を暖め休憩。
相変わらずの土砂降り。
小降りになって前に進むもまた土砂降り。
しかも、バテバテで脚が回らない。
24:10頃、公園の東屋で休憩。
風も雨も当たらない快適空間。
ここで雨をやり過ごそうと仮眠するも爆睡(笑)
気がついたら明るくなっていた。
朝3:30例の熊さんにご挨拶。
雨はあがっているが風が若干強い。
ここから日勝峠に突入。
いくつもの覆道とトンネルをくぐりウネウネとカーブを曲がり上り坂を向い風のなか登って行く。
写真を撮ってる余裕も無く。
ただ、雄大な北海道の大自然を自転車の速度で見て感じられるのは最高だ。
5合目を過ぎたところで視界が悪くなる。
雲海だ。
7合目付近では雲海から脱出。
ここで補給食が無くなり、空腹で脚が回らなくなってくるし右膝に痛みが出てきた。
ハンガーノックだ。
フラフラになりつつ不味いサプリメントと水で繋ぐ。
8合目を過ぎたころから霧で視界が10m以下に。
しかも、左足首が痛くなってくる。
パーキングエリアで休憩。
痛みが和らいだところで気を取り直し、へろへろになりながらなんとか頂上に到着。
間髪いれずに長いダウンヒル。
濃霧の中トラックにあおられ(あおられていると勘違いしている)ながら、ガンガン下る。
メーターの速度は見ない。
見ている余裕がない。
途中でトラックを引き離し前を走るトラックに追いついた。
法定速度を越えた速度が表示されているが、たぶん誤動作したんだろうな・・・。
WARBIRDで良かった。
ディスクブレーキで良かった。
タイヤもPANARACER GRAVELKING SK 32cで良かった。
抜群の安定性と制動力とグリップに助けられた。
アドレナリン全開で恐怖心よりも気持ちよさの方が勝っている。
2時間半かけて登り20分で下る。
あっと言う間に清水町市街へ。
セブンイレブンで朝食。
冷えた体にしみるカップヌードル。
これから帯広でカレーたべるのにカレー味。
我ながら「どんだけカレー好きよ!」と思いながら完食。
ここから国道38号線で帯広市内へ。
あいかわらず向い風なのでゆっくり進む。
9:00頃無事ゴールの帯広市内に入ると雨。
あまりの眠気に、公園の東屋で休憩。
いつの間にか3時間ほど寝ていた。
この日は、近場のキャンプ場で一泊しようと思っていたが、疲れをとるのと台風が近づいているのでビジネスホテルに一泊することに決めた。
ホテルにチェックインしシャワーを浴びて、荷物をおろし身軽になったWARBIRDで帯広市内を快調に走りインデアンへ。
雨はやんでいる。
15:00頃、いちばん美味しい(と思っている)インデアン西21条店に到着。
出発直前に連絡しておいた友人と合流。
インデアン大盛り大辛を注文。
途中、ガリとミドリでチューニング。
お皿のカレーが少なくなってくると「あー食べ終わっちゃう」と思いながら、あっという間に完食。
苦労してきただけあって最高である。
その後は、友人とソフトクリームを食べに行き平原祭りにいったりしてラーメンで〆。
翌日は、雨。
台風接近のなか友人が十勝観光に連れて行ってくれた。
豚丼とピザを食べに。
ホテルをチェックアウトして、六花亭へ行きサクサクパイを食べつつ友人の迎えを待つ。
更別村にあるレストハウスかしわへ豚丼を食べに行き、その後にピッツェリアTukaへさらべつチーズを使ったピザを食べに。
両方とも凄く美味しかった。
ピザを食べ終わり帯広市内に向かうところで突然の暴風雨。
台風7号だ。
車の窓から見える畑の状態は、水はけの悪い畑には水たまりが出来ていた。
これから収穫のイモ畑にも。
豆の畑も水浸し。
切なくなってきたが、友人曰く「しかたない」と。
たしかに農業というものは天候に左右されやすい自然相手の職業だ。
友人にお世話になりながら帯広に3日間滞在したが、市内をうろうろしながらインデアンカレーを食いまくり、スイーツも食いまくり。
カレーに至っては5回も食べに行った。
そんなこんなで、帰りはJRで輪行して札幌へ。
普通列車で帯広〜富良野〜滝川経由で。
ただいま!
また、記憶に残る良い旅ができた。
お世話になった友人達に感謝!!
思っていた通りの走りを見せてくれたWARBIRDに感謝!
途中、ペース配分間違いでバテたり爆睡しちゃったりで予定が若干変わってしまったりしたけど、無事に行ってカレー食べて帰ってきました。
まだ、食べたいものがあるからまた行くぞ!!